不便さを楽しむ生活。
先日のブログでもご報告しました通り、私と息子だけ2週間ほど日本へ一時帰国してきました。実は数年前から日本での自宅は長野のある村にあります。
今回は、日本滞在期間のうち半分をその家で過ごしました。
久しぶりのそこでの生活は、最近の行動自粛によるモヤモヤする気持ちを吹っ飛ばしてくれる穏やかで楽しい暮らしでした。
そこで、今回はそこでの生活を少しだけ紹介させてください。滞在中で出会った料理本や、春の香り漂う簡単レシピも紹介します。
目次
親子で作る簡単ホカホカ焼きたてパン
この家を建てる時に私がコンセプトにしたのが、“ぎりぎり楽しめる不便さ”です。当時我が家は東京に住んでいて、コンビニもスーパーマーケットもすぐに行ける場所でした。
もちろん日々を暮らす上では最高な環境でした。
でも、あくまでこの長野の家は“非日常”を楽しむ場所にしたかったので、ほんの少しの不便さとロマンが必要だと思ったのです。
そんな不便さとロマンの集大成のうちの一つが“薪オーブン”です。薪ストーブ好きの主人と相談して、一目惚れしたオーブン機能付きの薪ストーブを選びました。
いざ使ってみると、温度を上げるのにも調整するのにも時間がかかるなんとも世話の焼けるわがままな子でした。
でも、のぞき窓から見える薪の炎を見ているだけで、美味しさが倍増するような嬉しい気分になれるのです。
我が家のオーブン機能付き薪ストーブはこちらです。
ネクター・ピキャンバロッサ
今回は、滞在中のアクティビティとして、ダッチオーブンで焼く丸パンを作ることにしました。参考にしたのはこちらの書籍です。
基本のパンのレシピはウェブサイトでも見ることができます。ご自宅のオーブンでも簡単に作れますので、是非一度ご覧ください。
こねないパン − ゆとりの空間 share with 栗原はるみ
本のタイトル通り“こねない”ので、材料さえ測ってしまえばあとは木ベラで混ぜるだけなんです!
4歳の息子でも簡単にお手伝いすることができました。
書籍の中には基本の丸パンのレシピやアレンジレシピがたくさん載っています。写真も素敵で、見ているだけでワクワクする一冊です♪
ダッチオーブンでなくてもオーブン対応のお鍋で十分に美味しく仕上がります。アメリカに戻ったあと、ストーヴ鍋 + 電気オーブンでもふっくら仕上がりました♪
翌朝には、長野名産の“白かぼちゃ”のジャムをたっぷり塗って豪華な朝ごはんとして平らげました。
オーブンの薪に火をつけて、パンを焼ける温度になるまでじっくりと待ち、さらにはパン生地を発酵させて…半日以上かかったパン作りでしたが、その時間もなんとも贅沢なひと時でした。
お庭の手入れをしていたら見つけた山菜たち
実は、今回の滞在には我が家にとっては欠かせない強力な助っ人(いや!師匠)が同行してくれていました。それは、私の叔父と叔母です。
既に両親を亡くした私にとってはまさに両親のような存在です。
滞在中も叔父は常に我が息子の面倒を見てくれ、叔母は私に料理や植物について教えてくれました。
何を隠そう先ほど紹介した“こねないパン”も、パンに塗った“白かぼちゃのジャム”も叔母の受け売りなのです…。
料理や手芸のエキスパートである叔母は、私にとってまさにハンドメイドの師匠なのです。滞在中には、我が家の庭に自生している植物たちについて色々と教えてもらいました。
タラの芽、明日葉、フキノトウ、行者にんにく、コシアブラ、ミント…、季節によって色々な味が楽しめそうです。
気持ち良い快晴の日にみんなでお庭に生えていたフキノトウを収穫し、お昼は天ぷらそばにしていただきました。
なんとも贅沢なランチに、私たちはもちろん天ぷらをおすそ分けしたお隣さんも大満足!不便な場所だからこそ楽しめる素敵な時間でした。
師匠直伝!香り豊かな“ふき味噌”
食べきれなかったフキノトウは、ふき味噌にして食べました。もちろんレシピは師匠(=叔母)直伝です!
材料も作り方もとてもシンプルなので、皆さんもフキノトウをスーパーなどで見かけましたら是非お試しください♪
〈 材料 〉
・みそ(今回は合わせみそを使用)
・みりん
・砂糖(今回はきび糖を使用)
・フキノトウ
※材料は全て適量です。
材料が全て“適量”ですいません…。
作りたいみその量に対して、味見を繰り返していき好みの甘さに仕上げていきます。
⑴ 小鍋にみそを入れて、みりん・砂糖をいれて弱火で練る。
みりんで硬さを、砂糖で甘みを調整します。滑らかな硬さになり、味見をして甘みを感じられるようになればOKです。焦げやすいので、常にかき混ぜましょう。みそに砂糖が溶ければよいので、ブクブクとなるまで熱する必要はありません。
⑵ 一度火を止めてフキノトウをみじん切りに切る。
フキノトウは灰汁が強いため、切るとすぐに黒く変色してしまいます。なので、あらかじめ切っておくのではなく、みそが練り上がってから素早くみじん切りにしましょう。みそがまだ熱いうちにフキノトウを加えて混ぜ、余熱で軽く火を通します。
⑶ 完全に冷めたら保存容器に詰めて冷蔵庫で保存する
材料はみそと砂糖が主なので、冷蔵庫に入れておけばかなり保存がききます。
白いご飯に乗せるだけではなく、田楽みそとして豆腐やこんにゃくに乗せても美味しいですし、焼きおにぎりにしても最高です♪
みなさん、私の“日記”に最後までお付き合いありがとうございます。
最近は日本でもアメリカでも殺伐とした辛い空気が漂っていて、気持ちもなんだか沈みがちですよね。家にいる時間も必然的に増えてきてしまいますが、そんな時こそポジティブに“不便さ”を楽しんでみてはいかがでしょうか。
我が家はただいま “冷蔵庫やパントリーの中を極限まで使い切るチャレンジ” に絶賛挑戦中です。
是非みなさんも今の状況を少しでも楽しく乗り切れるように身近な課題にチャレンジしてみてください♪
「薪ストーブと春の山菜を満喫した一週間」に4件のコメントがあります