久々の日本。久々の我が家。そして久々の伽羅蕗(きゃらぶき)。

前回の帰国から2年強。先日、久しぶりの一時帰国が実現しました。

コロナもだいぶ落ち着いてきたこともあり、行きも帰りも飛行機はほぼ満席。さらに今回はBaby Kも一緒。

Mommy Kanaは行きの時点でかなりへばってしまいました…。

そんな心と体を癒してくれたのが、長野に残してきたマイホーム。

今回の1ヶ月の滞在で、東京とこの長野の家を半々で過ごすことに。

といっても、長野の家ではほぼ近所から出ずに滞在時間の多くを庭いじりで費やし、「森の中での日常生活」を堪能。


そこで、今回は長野の家の庭で採れた蕗(ふき)から作った伽羅蕗のレシピを紹介します。

合わせて、我が庭に力強く自生する“食べられる植物”も紹介します。

日本は記録的な猛暑が続いているようですが、青々としたお庭の様子で少しでも涼を感じてもらえると幸いです。



完全自己流のピリ辛“伽羅蕗(きゃらぶき)”レシピ


久しぶりに我が家を訪れてまず目に入ったのが、この蕗(ふき)たち。

前回の帰国では可愛らしい蕗のとうだったのが、2ヶ月ほど時期がずれただけでこんなにわしゃわしゃと茂っていました。
Kana
Kana

蕗のとうの様子は、下記コラムをご覧ください。




丸く愛らしい葉っぱはなかなか可愛らしいのですが、ここまで生えてしまうと少々目障り…。

ということで、一斉に刈り取ってしまうことにしました。

しかし、そのまま捨てるのではドケチMommy Kanaの名が廃る!ということで、大好きな伽羅蕗(きゃらぶき)にして美味しくいただきました。

〈材料〉
・蕗(ふき):900g(茎の部分のみ)
・醤油 :150g
・砂糖 :200g
・みりん :80g
・酒 :60g
・鷹の爪 :2本程度(お好みで調節、タネを取って輪切りに)


Kana
Kana

醤油と砂糖の割合はお好みですが、砂糖を極端に減らしてしまうと日持ちしなくなります。
上記材料ですと、冷蔵庫で2週間程度は保存可能です。



蕗は3月から初夏にかけてスーパーなどでも売られていますが、今回の目的はお庭の草刈り。

ということで、まずはひたすら生えている蕗をハサミで刈り取りました。


Kana
Kana

蕗は見た目から想像つかないほどアクが強いため、長時間いじっていると手や爪の間が真っ黒くなってしまいます。
気になる方はゴム手袋などを装着しましょう。


蕗の葉っぱは佃煮や天ぷらにもできますが、今回は大量なので処分しました。

葉と根っこに近い汚れた部分をカットすると、このようになります。






⑴ 蕗のアク抜きをする。


次はアク取りです。先ほどもお話しした通り、蕗はアクが強いため、ここの工程が実はポイント。

まずは、たっぷりのお湯で10分ほど茹でます。

Kana
Kana

アクをしっかり取りたいあまりに長時間茹でてしまうと、蕗特有のシャキッとした食感が失われてしまいます。気をつけましょう。


アク抜きの工程はまだまだ終わりません!茹で上がった蕗をたっぷりの水につけて、水に色が移ったら取り替えて2時間程度さらします。





⑵ 蕗の筋を取る。

十分水にさらしたら、蕗の筋を取ります。

細い蕗はあまり筋が気になりませんが、お店で売っているような太いものは、食べた時に口の中に残ってしまうので、少々面倒でも筋取りをした方がよいでしょう。

包丁で端から少しめくると、あとはスーっとむけます。

ただし、あまり分厚く皮を剥きすぎると、後で煮付けた時にクタッとなってしまいます。

できるだけ筋を取るときは最小限にとどめてください。





⑶ あとは煮付けて完成。


筋を取って3〜4cmに切ったら、水気を切って鍋に入れてあとは調味料・鷹の爪と一緒に煮付けるだけ。

弱火で1時間ほど火にかけると、しっかりと味が染み込みます。

煮汁が水っぽい場合は、蕗を取り出してからさらに煮付けて合わせましょう。

消毒した保存容器に入れて、冷蔵庫で保存してください。

ご飯のお供にはもちろん、お酒のおつまみにも最高です!



見れば見るほど食べ物の宝庫。我が家の可愛くたくましい山菜たち。

我が家の庭は基本的に自然のまま、草ボーボーなのですが、その中でも勝手に大きく成長した“自生組”と、ご近所からほんの少し株分けしてもらい力強く増殖した“移住組”がいます。

ここではその中のほんの一部を紹介します。

〈タラの芽・うるい〉


ひょろっと高く伸びる細い木のような子が「タラ」です。あまり枝も付かずに刺々しいので倦厭されがちですが、ところどころから生える芽こそ「タラの芽」。山菜の天ぷら盛り合わせなんかを注文すると、よく見かけるあの子です。どうも地下茎で広がっていくようで、我が家の庭にはあちこちにひょろっと伸びています。


タラの木の足元に生えているちょっとおしゃれな葉っぱが「うるい」。東北地方などでは日常的に食卓に上がるようです。癖がなく刻むと少し粘り気が出てくるため、おひたしやお味噌汁など色々な料理に支えてなかなか万能です。他にはあまりない葉の形状なので、いつも少しだけ食べてあとはお庭に残します。


〈ミント〉

このミントは、隣村に住むお知り合いのお庭から手のひらに乗るくらいの芽を分けていただき、適当に埋めた“移住組”の古株さんです。

ミントはとにかく生命力が強く、年々広がる一方。摘んでも摘んでも衰える兆しは全くありません。今回の帰国ではみられませんでしたが、夏になると白くて小さな可愛らしい花がたくさん付いて、庭を華やげてくれます。


〈行者にんにく〉

一見、なんの変哲もない草に見えますが、この子は我が家でもかなり花形の山菜です。4年ほど前に近所の“道の駅”で数株苗を買って植えたら、どんどん増えてくれました。葉に鼻を近づけてみると、まさにニンニクそのものの香りがします。野菜炒めに入れたり、刻んで餃子にいれたり、そのままてんぷらにしたりと…、マンネリしがちな山菜料理にパンチを効かせてくれます。記録的な豪雪にも耐えて、毎春お利口に芽を出してくれるので、来年も楽しみです。



山椒(木の芽)

この子は知らないうちに私の膝ぐらいまで大きくなってくれた“自生組”です。葉は木の芽味噌や料理に添えて香りを楽しみます。実は未だ実をつけているところは見た頃がなく、今後に期待です。


明日葉

この子も知らないうちにどんどん大きくなっている“自生組”。滋養強壮の効果があり薬草としても食される山菜です。茎は茹でるとアスパラのような食感で癖がなくとても食べやすいですし、若葉は天ぷらにするとサクサクで美味!一見、ただの雑草のように見えるので、うっかり抜いてしまわないように気をつけないと…。


茗荷


お隣さんのお庭から引っこ抜かせてもらい、適当に放っておいたらいつの間にかにょきにょき増えていた“移住組”の若手ホープです。我が家は松林の中にあるため、庭のあちこちに松葉のふわふわクッションがあり、どうもそれとの相性がいいようです。みなさんがよくスーパーで見かける茗荷の花を食べてもよし!茎を味噌につけて食べればビールが何倍でも飲めちゃいます。


これらの他にも、我が家の優秀な“庭師”兼“師匠”(薪ストーブと春の山菜を満喫した一週間 参照)が、こまめに庭の植物たちをお世話してくれるおかげで、築5年経つ今では、下の野菜やハーブ、果物が楽しめるようになりました。

  • ラズベリー
  • ブルーベリー
  • 山葡萄
  • セロリ
  • ズッキーニ
  • あさつき
  • 春菊
  • レタス
  • じゃがいも
  • バジル
  • 野いちご …


これらの一部は長野の豪雪にも耐えて、翌年もたくましく成長してくれます。

日本にいなくてもこの子たちの成長を写真などで見るだけで、なんだかほんわか癒やされるのです。



今回の長野暮らしは、庭いじりに始まり庭いじりに終わった一週間でしたが、これがまた最高に楽しい!Little Rも一人で枝を振り回して毒のある草をやっつけたり、お隣さんと沢探検に行ったりと…かなり充実した毎日を送っていました。

(Little Rがそこらへんの草花で生けたウェルカムフラワー)
(同じくLittle Rがいくつも作ってくれたプレート)



途中、近所で熊が出たりとハプニングもありましたが、普段は味わえない体験ができて最高でした。

日本って、世界での有数の山菜大国って知ってました?というよりも、日本人の豊かな味覚と探究心、調理技術によって色々な山菜が美味しく食べられています。

最近では都内のスーパーでも手に入るようになったので、ぜひ機会があったら自然な風味と香りをぜひ堪能してみてください。





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