ある日のこと、友人から「持っている生地でカードケースを作ってくれないかな?」という相談をもらいました。
日頃からこのブログや私の趣味を知っている友人からの依頼だったので、とても嬉しくてワクワク。
どんな生地で作るのかな〜と楽しみにしていたところ、とても割心地のいい素敵な生地を預かりました。
厚みがあってしっかりしているのにゴワゴワしない、デニムを思わせるような丈夫そうな生地でした。
友人にこの生地について話を聞いたところ、この布は「会津木綿」とのこと。
皆さんは「会津木綿」って知っていますか?恥ずかしながら、Mommy Kanaは全く知りませんでした。
色々調べてみると、知れば知るほど興味深い!
今から400年程前の天正年間(1573~1592年)、時の会津藩主蒲生氏郷(がもううじさと)による城下町の整備と産業振興により、会津地方で綿花の栽培が始められ、旧領から織師を招いて織の技術を伝えたのが会津木綿の始まりとされています。
(中略)
古くから会津地方では、モンペやサルッパカマなど、丈夫で肌合いが良く、冬の寒さや盆地の夏の暑さの気候風土に適し、保温性や吸汗性に優れた、日常生活に欠かせない生活布として会津木綿が使われてきました。
(中略)
それぞれの土地で育てた綿で糸を紡ぎ、その土地の藍で染め上げた様々な濃淡の糸を作り、“地縞(じじま)”と呼ばれる多彩な種類の縞模様は、ビビッドで鮮やかな染色が可能になった現在でも、会津木綿といえばすっと筋が通った柄で、頑固ながら一本筋の通った会津人の人柄を思わせる純朴な美しさが魅力です。
まさにアメリカのジーンズ的な存在で、歴史はそれよりもずっと古い!しかも、とても色彩豊かで、現代風にアレンジされた洋服や小物はとても魅力的でした。
ちなみに、友人から預かった布はこの会津木綿のカットサンプル。サイズは約15cm四方。うーん、カードケースを作るのにはなかなかシビアなサイズ…。腕が鳴ります♪
まずは、カードケースのサイズをどのくらいにするか検討。カードは10枚程度入れるとのことなので、布サイズの都合上、必要最低限ギリギリを攻めてみました(笑)。残ったのは、斜めの部分をトリミングした端っこのみ!うーん、気持ちいいほど上手く使いきれました。
日本では、なんと会津木綿のはぎれがAmazonで買えるみたい!反物はなかなかのお値段ですが、はぎれなら小物を作るのには十分です。
実物を見てみたい方は、ぜひ購入してみてください。
さらに、こんなものも見つけてしまいました!会津木綿ならではの可愛い縞模様を集めた折り紙です。これは海外へのお土産でも喜ばれそう♪
裏地には会津木綿と相性の良さそうな薄手のデニム生地を使い、日米コラボに。閉めた時に生地のストライプ柄を邪魔しないように、スナップボタンは内側に縫いつけました。
最近は日本でもカード決済やスマホ決済が普及したおかげで、ミニウォレットが流行しているようですが、こちらアメリカは立派な財布を持っている人はあまり見かけません。今回作ったようなミニマルカードケースがぴったり♪
友人の分を作って、私も自分用が欲しくなりました…。
早速、友人に贈ったところ…、なんとも超素敵なお返しをいただいてしまいました。
それがこちらです。
友人の幼馴染の方が会津木綿を使った小物を作っているそう!このピアスも素敵すぎます♪
こちらの作家さんは、アクセサリーだけではなく会津木綿を使ったバッグなど、見ているだけでうっとりするような素敵な作品をたくさん生み出していらっしゃいます。
興味のある方は、ぜひSNSやショップをチェックしてみてください。
Instagram:@ducatextile
オンラインショップ:duca textile
今回は、ここでブログはおしまい。まさかアメリカの小さな町で日本の素晴らしい手仕事に出会えるとは、思ってもいませんでした。
海外の文化に目を向けることも大切ですが、まずは自分の国の素晴らしいものをしっかりと知っておかなくてはいけないな…、そんな風に実感させられた出来事でした。
皆さんの町にも、きっと素敵な工芸品があるはずです。ぜひ、「これはオススメ!」というものがありましたら、ぜひMommy Kanaに教えてください。