話題の糒(ほしい)を作ってみた。


キャンプシーズンに向けての試作 Vol.2



前回に引き続いて今回も我が家のバックパックキャンプに向けてのキャンプ飯試作について紹介します!

前回は、ハイキングの後に山で味噌汁を飲むべく、常温で保存可能な味噌玉を作りました。





美味しい味噌汁と一緒にいただきたいものは、やっぱりご飯ですよね!



ということで、今回は糒(ほしい)を自宅で作ってみました。


日本での米の栽培は、今から2000年以上前の弥生時代に始まりました。その後、5世紀頃の古墳時代に、狩りや戦、農作業などの際『糒(ほしいい/ほしい)』と呼ばれる食べ物を持ち歩いていたそうです。
この『糒』とは、米を蒸してから天日干しにして乾燥させたもので、長期間の保存が可能でした。
頂くときは、水や湯に浸して柔らかくしたり、またはそのままの状態で食べていたそうです。これがお弁当の始まりと考えられるそうです。
この『糒』を進化させたものが、現在の非常食宇宙食と言われています。




最近ではアルファ化米など水やお湯だけで簡単い戻せるご飯が売られていますが、こちらアメリカでは白飯のアルファ化米はほとんど手に入りません。

でも、自宅で作ればローコストで必要な時にいつでも作ることができます。

ぜひ、アウトドアご飯の一品に試してみてください♪




最近では、混ぜご飯・炊き込みご飯の状態でアルファ化されたご飯も色々販売されており、キャンプ飯としてだけではなく主に防災用に活躍しています。

引用;アルファー食品株式会社





そんなアルファ化米ですが、実は日本ではその歴史はとても古く、5世紀頃の古墳時代には既に一般的に保存食として食べられていました。


古事記によれば、日本武尊(やまとたけるのみこと)の東征のおり、足柄の山中で「御粮食(ミカレヒキコシメ)す」というくだりがあります。
これは干飯 (かれい)、つまりごはんを乾燥させ保存用にした糒(ほしい)と同じものと思われます。
出雲風土記には「御乾飯(ミカレヒ)」、日本書紀には「糒」が登場 しているので、神話の時代から糒があったと考えられます。

糒は袋に入れて携行し、袋のまま水や湯でやわらかくして食べたようです。
糒は塩とともに絶対的な軍用食で、古代の記述では糒は20年も保存できると保存性は折り紙付きでした。
糒以外にも米も持参し、保存のため籾のまま持っていくこともあったようです。


Kana
Kana

こんな昔から糒(ほしい)があったのも驚きですが、「糒(ほしい)は20年保存可能」という記述があったとはびっくりですね!



アルファ化米はお湯や水で戻してみると炊いたご飯とほとんど遜色ありませんが、糒(ほしい)はどれほど元通りになるのでしょうか?

その辺りも気になったので、早速作ってみることにしました。



材料は至ってシンプルです!

用意するものは、たった3つだけです。


・炊いたご飯(今回は1合分)
・ベーキングシート
・オーブン用トレー





⑴ 炊いたご飯を流水で洗う。



まず最初に、炊いたご飯を流水でしっかりと洗ってヌメリをとります。

そうすることでしっかりと中まで乾燥し、日持ちのする糒(ほしい)になります。




⑵ ベーキングシートを敷いたトレーに洗ったご飯を広げる。



⑴で洗ったご飯を、ベーキングシートを敷いたトレーに広げていきます。

固まったご飯を一粒一粒ほぐしながら、なるべく重ならないように広げていくことがポイントです!




⑶ オーブンでじっくりと乾燥させて、出来上がり。



100℃で余熱したオーブンで90分ほど乾燥させます。

出来上がりのイメージは、炊飯器の蓋にこびりついたカピカピに乾いたご飯(笑)です。

手で触ってみて粘り気がなくカラカラに乾いていたらOKです。


我が家はキャンプに持っていくことを想定して、1合分を3つ(家族分)に分けて保存袋に入れました。



ここからは、実際食べる時にはどうしたらいいかを解説していきます。

実は、糒(ほしい)の戻し方についてはあまり詳しい資料がなかったので、今回は水分量を変えて検証してみました。


Kana
Kana

糒(ほしい)を戻す時の水分量は、皆さん適当にお水やお湯を入れているようです…。

せっかくなら少しでも美味しい状態で食べたい!ということで、今回は検証してみました。
炊いたお米の柔らかさや湿度によっても水分量は変わるかと思いますが、ぜひ参考にしてみてください。



さて、どうやって糒(ほしい)を戻す水分量を割り出そうかなと考えた時にド・文系の私が思いついたのが、

炊いたご飯の重量 − 糒(ほしい)の重量 = 水分量


という公式です。

今回の場合は、以下のような計算をしました。

120g(炊いたご飯1合 × 1/3)− 48g(糒× 1/3)= 72g


72g = 72cc ですが、どう考えても一滴残らず糒(ほしい)が水を吸い取るとは考えられなかったので、基準の水分量は 80cc としてみました。


ということで、今回は以下の3種類で実験しました。

・糒(ほしい)48gに対して、「水 80cc 」
・糒(ほしい)48gに対して、「お湯80cc 」
・糒(ほしい)48gに対して、「お湯100cc」



水とお湯とで比べるとお湯の方が吸収が早いので、お湯で戻した物は20分程度、お水で戻した物は40分程度置きました。


残った水分量を比較すると、「お湯80cc」はほとんど水が残りませんでした。

残った水を切ってお茶碗に入れると、「まるで炊きたて!」とまではいきませんが、なんとなく見た目はご飯に戻りました。



これは味への期待も高まる!?ということで、キャンプで食べることを想定して、「ごま塩・ゆかり・わかめご飯の素」をそれぞれにかけて食べてみました。



家族3人で少しずつ分けて実食してみましたが、やはり「お湯80cc」で戻した糒(ほしい)が断トツに美味しかったです。

残りの2種類も食べられないことはないですが、ご飯というよりも “おかゆ” 風になりました。



食べ終わった感想は…、

「うん、食べられないことはないね。」

美味しい!とまでは流石になりませんでしたが、「柔らかく炊いたご飯を翌日に温め直した程度の味」には戻りました。

キャンプや災害時に食べる食事としては十分です。

果たして本当に20年保存できるかは分かりませんが、キャンプや防災用として作っておくのはアリです!

買うと高いアルファ化米ですが、オーブンさえあれば糒(ほしい)は簡単に作れちゃいます。

小分けにして置いてすぐに食べられるようにしておけば、何かと便利そうです。

興味のある方はぜひお試しください♪



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