
愛着が湧くオリジナル裁縫箱にアレンジしてみる。
このブログを初めてから丁寧に手芸する事も増え、周りの道具たちをじっくり見直すようになりました。すると、使いやすい道具・使いにくい道具が見えてきて、ずっと使いたい道具のメンバーが固まってきました。
そこで、ずっと愛着を持って使い続けられるような裁縫箱を新調することにしました。今回は、私が既成の救急箱を自分の好みにアレンジしていく様子を紹介していきます。
買った箱が少しペイントするだけでオリジナル裁縫箱に変身!
あなたのお家に裁縫箱はありますか?普段手芸をやらない場合でも、ちょっとシャツのボタンを直したり、穴の空いた靴下を直したり…
裁縫道具って意外と普段の生活の中で使うこともありますよね。
お気に入りの裁縫箱を手に入れると、そんな日常の針仕事だけではなく、もっと手芸を楽しみたくなってきますよ♪
私もブログを始めた事を機に、今まで雑然としていた裁縫道具たちを整理しようと思い、裁縫箱を新調しました。リサイクルショップで手頃で安い救急箱を見つけたので、速攻お買い上げ♪

このままでも裁縫箱として使えたのですが、何点か気になったところがあったので、少しだけ手を入れてみることにしました。
〈 気になったところ(改善方法)〉
① 箱全体が日焼けで白っぽくなっている。
→ オイルステンで全体を再塗装
② FIRST AID KIT(救急箱)の文字がいらない。
→ 紙やすりで削り落とす
③ 何かオリジナリティを出したい。
→ ペイントでロゴを入れる
手を入れるポイントがまとまったので、まずは取っ手や蝶番などの部品を全て外して分解しました。


特別な工具は必要なく、普通のドライバー1本で十分です。
ただ、こんな時に便利なのが精密ドライバーです。
細かいビスを緩めたり締めたりする時には、細い精密ドライバーの方が作業がしやすいですよ♪
100円ショップでも手に入ります。
分解し終わったら、全体に紙やすりをかけます。塗装し直す場合は、必ず紙やすりで表面を傷つけてからにしましょう!この作業を、ケレンといいます。
紙やすりをかける事で、元々の塗料の上に新しい塗料がよく張り付き、剥がれにくくなります。

特に消したいプリントの部分は入念に紙やすりをかけます。
ここでしっかりと削り落さないと、後で塗料を上塗りした時に凹凸ができてしまいます。

ケレンとは何か?
ケレン = 清浄な被塗面をつくること
ケレン、なにか特殊な専門用語のように聞こえますが、じつは英語の「クリーン」が訛って「ケレン」になったといわれています。つまり、キレイにすることが、ケレンなのです。(中略)塗料を塗る前に素地をキレイにする、整えることをいいます。
ケレンの目的:塗料を密着させること
(中略)
塗布面の整調
一つ目は、上記のとおり塗料を塗る前に塗る面を整えることです。
(中略)その効果を最大限に発揮するためには、塗膜が被塗面にしっかり密着している必要があります。カサブタが出来ている傷にいくら上から薬を塗っても効能が届きにくいのと同じようなもので、異物の上からいくら高性能な塗料を塗っても効果が半減してしまうのです。(中略)
付着性の向上
二つ目は、被塗面に凹凸を付けて、塗料の付着をよくすることです。
つるつるの表面、たとえば鏡にサインペンで文字や絵を書いても擦ればつるっと簡単に落ちてしまいます。しかし表面がざらっと凹凸のある壁紙に書いたら落とすのはとても大変です。これはわずかな凸凹(専門用語で、アンカーパターンと言う)が出来ることで表面積が広くなり、剥がれにくくなるためです。(中略)余分な汚れを取るのと同時にわざと被塗面に凹凸をつけていくこともケレンのもうひとつの目的です。

紙やすりにも色々と種類があります。
どの紙やすりをどの用途で使うのか、詳しく知りたい方は下のサイトをご覧ください。
makit ! by. DIY FACTORY サンドペーパー/紙やすりの使い方!種類や番手の選び方も解説。
さて、紙やすりの作業が終わったら、次は塗装作業です。今回もこのブログではおなじみのオイルステインを塗りました。

1回塗り・2回塗り・3回塗り…、お好みの色の濃さになるまで繰り返します。


重ねて塗る場合は、既定の乾燥時間を待たなくても大丈夫!
完全に乾ききってしまうと、次の塗装が染み込みにくくなってしまいます。
手で触って塗料がつかなくなれば、塗り重ねてしまいましょう。
ここまできたら、いよいよ次はロゴをペイントしていきます。最も緊張する工程です…。
まずは、パソコンなどで作った下絵の紙をペイントしたい位置にマスキングテープで貼り付けます。貼り付けた紙の上から、かけなくなったボールペンやトレーサー(生地に図案を転写する道具)などで強めになぞっていきます。
すると、箱に図案が転写されます。チャコペーパーやカーボン紙は必要ないんです!!


トレーサーとは、刺繍などをする際に図案を生地に転写するための道具で、チャコペーパーと合わせて使います。
あとは気持ちを整えて深呼吸してから、じっくり図案をペイントしていきます。今回は、ミルクペイントを使いました。

ミルクペイントとは、絵具メーカーであるターナー色彩株式会社から販売されているカラーブランドです。
アメリカ開拓時代、ミルクカゼインを利用した塗料を使って家具などを彩色していたことを由来として生まれた塗料で、森永乳業のミルク原料を使用した天然由来のペイントなので、安全でペンキ特有のイヤなにおいがあまりしません。
ミルクペイントが人気の理由は、色調がアーリーアメリカ調でバリエーションがあることや、とろっとしたクリーミーなペイントなので伸びが良く初心者でも塗りやすいこと、仕上がりがミルクペイントならではのツヤを抑えたマットな質感になること、乾燥後は耐水性がある、というところにあります。

ミルクペイントは水で落とせるので、ペイント初心者にも扱いやすく、また家の中での作業の際も安心です。
広い面積に塗る場合は、ミルクペイントの上に専用トップコートも塗ると長持ちしますよ♪
塗料がしっかりと乾いたら、金具を元の位置に戻して完成です♪


元々の救急箱も古ぼけた感じが素敵でしたら、塗装し直すことで、好みの色合いになり、汚れやホコリも付きにくくなりました。

よく使う裁縫道具もぴったりと収まり、大満足の仕上がりです。
今回のように、手頃な箱に少し手を加えてみると、途端に愛着のある裁縫箱になりました。
あなたも、裁縫箱に限らず既製品少し手を加えてみて、ずっと大切に使いたい物に変身させてみてください。
「手頃な箱をアレンジしてオリジナルの裁縫箱を作ろう!」に1件のコメントがあります