今回もハンドメイドの話からは脱線し、前回に引き続いてバックパックキャンプについてお話しさせてください。
本当なら今回は簡単キャンプ飯レシピを紹介しようかと思っていたのですが、複数の読者の方から「バックキャンプってどんな感じなの?」というご質問をいただきました。そこで、ある日の我が家のキャンプスケジュールを紹介します。
全て我が家流なので、アウトドアに精通している方には物足りない内容かもしれませんが…、アメリカの自然を覗いてみたい方はぜひ最後までお付き合いください。
目次
今回のキャンプサイト&トレイルコース
Boundary Creek Campsite
距離:4.3マイル(約6.9km)
標高差:1,289ft(約390m)※Dunraven Trailhead(登山道入口)=標高7800 ft(約2,380m)
難易度:★☆☆(EASY)
登山道入口から地図左側縦線まではアメリカ国有林で、線から先はアメリカ国立公園になるため、徒歩で国立公園へ入ります。
ある日のキャンプ|1日のスケジュール
自宅を朝6:00に出て、朝7:45から登山開始!出発時の天気は晴天で気温は約25℃でした。車中でもりもりサンドイッチを食べたので、家族全員ヤル気にみなぎっています。
登山道入口は国有林(National Forest)で、ペットを連れての登山もできます。本当なら愛犬・Cookieを連れてきたかったのですが、目的地のキャンプサイトは国立公園内でペットは禁止されているため、仕方なくホテルでお留守番してもらいました。
歩き始めて15分ほどで、涼しい川沿いの道に出ました。日陰に入ると一気に体感温度が低くなり、なかなか気持ちいい♪ Little R(息子)も鼻歌混じりでご機嫌に足を進めています。
出発から1時間経過。ここで軽くスナックを食べて栄養補給をしました。この小休止がポイント!まだ疲れを感じないうちに水分&栄養補給をすることで、その後の疲れ具合に差が出ます。
さらに1時間歩くと、広々とした草原に出ました。気分はまるでサウンド・オブ・ミュージックのトランプ一家。ちなみにこのエリアでもキャンプが可能です。ただし、トイレ設備はなく整地もされていないため、少々覚悟が必要です。
草原を抜けると一面に焼けた木々が現れてきました。これは昨年ロッキーマウンテンで発生した大規模な山火事によるもの。一年前にはここが緑茂る森だったと思うと、少々切ない気持ちになります。
物憂げな気持ちで木々を眺めながら歩いていると、ゴロゴロと雷の音が!あっという間にしとしと雨が降ってきました。全員慌ててレインウエアを装着!夏のロッキーマウンテンはお昼前後からほぼ毎日雷雨が降ります。火照った体を雨がクールダウンしてくれたので、Little Rの歩みもスピードアップ♪
みるみる雨が強くなり、雷も近くで鳴るように…。この辺りからDaddy BがLittle Rを褒めちぎり、少しでも早く目的地に到着するように誘導!急げ急げ〜。
ようやく国立公園へ入る境界線へ到着!ゴールは目と鼻の先。雨も弱まってきました。それにしても、看板がなかなかしょぼい(笑)。でも徒歩で国立公園に入る経験は初めてなので、家族全員感動。
11:30にようやくキャンプサイトへ到着。今回選んだキャンプサイトは森の中にたった2組だけ宿泊できる場所で、しかもその2箇所もかなり離れているため森を貸し切りにできます。
荷物を降ろしてまずはトイレチェック!サイトから徒歩5分ほどの場所に、山を見下ろすようにワイルドなぼっとんトイレが突如出現。
トイレも確認して安心したところで昼食タイム。本日のメニューは、濃いめのゆかりおにぎり・茹でたトウモロコシ・インスタントのラーメンスープ。
「何故ラーメンスープだけ?」と思う方もいるのでしょう。その訳は次回のブログで明らかになります!
腹ごしらえした後は、タープをセッティングして休憩がてら道中で見かけた高山植物についてお勉強。中央にある冊子は国立公園で用意された「Junior Ranger Program(ジュニアレンジャープログラム)」のワークブックです。事前に公園のビジターセンターでもらっておきました。いい暇つぶしになるのでおすすめです!
勉強をしていたら、再びすぐ真上で大きな雷が!あっという間に豪雨、からの雹!!ものの10分足らずでせっかくセッティングした寝床は泥沼状態になってしまいました。超ポジティブなMommy Kanaはテンション爆上がり、呑気なLittle Rはケタケタ笑い、Daddy Bは大事な道具たちが泥だらけになるのを見て凹みまくっていました。
突然の雷雨&雹も15分程度で上がり、気を取り直して空いていたもう一箇所のキャンプサイトへ移動開始。Daddy Bは折れそうな気持ちをどうにか奮い立たせて、近くの小川でシートやエアマットを黙々と洗っていました。
あっという間に青空に。びしょびしょになった服やバックパックを乾かすのもまた楽しいものです。バックパックキャンプには突然の悪天候も楽しめる大らかな気持ちが必要かもしれません。
すっかりマットも乾いて、再び今夜の寝床が完成!タープ泊に抵抗がある方も多いかもしれませんが、気温が安定する夏にはテントよりもずっと気持ちいいです。そして何より、現地の状況に合わせてどんな張り方をしようかと試行錯誤する時間も楽しいものです♪
寝床の準備ができたら、飲み水を作ります。近くの小川で水を汲み、キャンプ用の浄水ろ過装置で飲み水にするのです。日本では我が家のものと同じろ過装置は売っていないようですが、似た商品を前回のブログで紹介しています。興味のある方は参考にしてください。
ひと段落したところでそろそろのんびり…と思ったら、忙しないDaddy Bが斧を担いでどこかに。こっそり後を追ってみると、落雷で燃えた木をガシガシと割っているではありませんか!今夜の薪を調達していたようです。ちなみに、この斧はDaddy Bが妹ちゃんからクリスマスプレゼントで贈ってもらったもの(笑)。使いたくてこっそり持ってきたようです。
薪の調達が済んだら、夕食タイム。本日のメニューは我が家定番の超簡単キャンプ飯です。クーラーボックスも大きな鍋も持参できない状況で、我が家はどんなメニューで空腹を満たしたのでしょうか!?詳しくは次回のブログをご覧ください。
この日の日の入り時刻は20:30頃。夕食後に日が落ちる前にタープを就寝スタイルへ変身させます。
タープ下はこんな感じです。狭そうに見えますが、寝転がると意外と快適です。あとはフル充電してきた蚊除け装置をセッティングして準備完了。8:00頃に寝床につき、Mommy Kana とLittle Rは日が落ちる前に寝息を立てていたそうです。
二日目の朝、まだ薄暗い5時に目が覚めすぐに朝食。この日のメニューはナッツバターを塗りたくったトルティーヤとコーンスープです。ナッツバターはすぐに頭がシャキッとしてエネルギーに変わるので、キャンプの時の朝ごはんや行動食におすすめです。
結露でビショビショになったタープを乾かして、8:00に下山開始。しっかりと睡眠をとったおかげで、みんな元気に出発できました。
下山途中、行きには気がつかなかった風景を発見。向こうの山に生々しい山火事の形跡が…。帰ってから調べたら、この辺りは特に山火事の被害が大きかった場所だったようです。
10:00、ほぼゴール目前のところまできたので釣り休憩。釣果はなかったものの、Little Rは大満足な様子。
11:00、無事登山道入り口に到着!怪我や事故もなく、今回も大満足の1泊2日でした。
麓まで無事に帰ってきたご褒美はこれ!普段は食べないマクドナルドです。Little Rは毎度ハッピーセットのために苦しい登山を頑張っていると言っても過言ではありません。そして、Mommy KanaもDaddy Bもこの日は特別にLサイズセットを注文。五臓六腑に染み渡るコーラは格別です(笑)
腹ごしらえをして落ち着いたら、国立公園のビジターセンターを訪れてワークブックをパークレンジャーに見せに行きます。旅先のスタンプラリーなどとは違って、ジュニアレンジャープログラムは最後まで本格的!パークレンジャーに旅の感想やワークブックで学んだことを報告し、最後に手を挙げて「これからも自然を愛し、学び、守ることを誓います」と宣誓します。ここまでやったらミッション完遂です。レンジャーバッジをもらえます。
全米中にある国立公園ごとにジュニアレンジャープログラムが行われており、ミッションをこなすとそれぞれオリジナルバッジがもらえます。このプログラムのいいところは、無料で参加できること!ご旅行の際はぜひ挑戦してみてください。
アメリカ旅行でキャンプをしたい人におすすめのサービス
「日本からキャンプギアを担いでアメリカまで行けない…」「アメリカ旅行のついでにキャンプを楽しみたい」そんな方におすすめなサービスがあります。それが、キャンプギアのレンタルサービスです。
アメリカでポピュラーなアウトドア用品店「REI」では、様々なギアのレンタルができます。
寝袋やテントはもちろん、調理器具やヘッドランプなどの細かいツール、スキーや自転車も借りられるので、アメリカの大自然を満喫したい方はぜひ参考にしてください。
アウトドアが盛んは地域では、REIのようなチェーン店以外にもローカルのレンタルショップが多数あります。ぜひご旅行の際は旅先でキャンプを楽しんでみてください。
今回はだいぶ長くなってしまいましたが最後までお付き合いいただきありがとうございました。アメリカではバックパックキャンプもかなり人気で、週末に友人や家族とふらっと山へ泊まりに行く人も少なくありません。キャンプは何かと準備や片付けが面倒ですが、バックパックキャンプならその煩わしさもありません。自然を全身で感じられるので、我が家は大好きです。
ハードルが高そうに感じるかもしれませんが、しっかりと準備をしておけばあとは試行錯誤で乗り切れます!ぜひ、今年の夏はワイルドなバックパックキャンプにトライしてみてください。
次回は我が家の定番バックパックキャンプ飯を紹介します。と言っても、説明するまでもない超簡単レシピですが…。もしよろしければ次回もぜひご覧ください。
「バックパックキャンプのすすめ。Vol.2
実践編「悪天候もまた楽しい!ある日のキャンプ報告」」に1件のコメントがあります