雪の季節に備えて。Vol.1
じわじわと天気予報に雪マークを見かけるようになったこちらアメリカ・コロラドです。大雪が降ると近所のスーパーマーケットへの買い物すら億劫になってしまいます。
そこで、使い勝手のいい野菜を干し野菜にして保存しておくことにしました。
今回は、干し野菜の魅力やアレンジアイデアを紹介していきます。ぜひあなたも安売りの野菜を見つけたら、多めに買って干し野菜にしてみましょう。
まず、干し野菜にすることのメリットについてお話ししていきます。私が教科書にしているのは「干し野菜百科/濱田 美里(著)」です。野菜の切り方や干し方、保存方法が種類別に書かれています。
さらには、干し野菜を使ったアレンジレシピも載っているので、この本一冊で干し野菜マスターになれちゃいます。
そもそも、野菜や果物を干すメリットとはどんな点かご存知ですか?
〈干し野菜のメリット〉
・少し余った野菜等を無駄にしない。
・季節の野菜や保存が効かない野菜等を長期間楽しめる。
・干すことで余分な水分が抜け、たくさんの野菜を一度に食べやすくなる。
・干すことで、栄養や旨みがアップする。
干し野菜って保存方法の一種だと思われがちですが、メリットはそれだけじゃないんです!!栄養面や旨みでもメリットがあるのは嬉しいですよね。
野菜の中には干す事で栄養成分がUPしたり変化する物があることをご存知でしたか?
天日干しの干し野菜にする事で、野菜に含まれるビタミンD・ビタミンB群・カルシウム・鉄分・ナイアシンがアップする事が、長年の研究成果として報告されています。
(中略)
日光の紫外線に長期間当たる事で成分が変化する野菜がみつかったり、ダイエットや脂肪燃焼に効果を発揮する干し野菜も報告されています。
干し野菜の特徴は日光を浴びて水分が抜けることで糖やアミノ酸などの甘みやうまみが濃縮されることです。
なぜ日光を浴びると甘みやうまみが濃縮されるのかというと、野菜の細胞構造は一番外側に細胞壁、その内側に細胞膜があります。
膜は細胞液を包んでおり、液の水分中に等やアミノ酸が溶けた状態で存在しています。
野菜を乾燥させると、液中の水分が蒸発し外に出る一方、糖やアミノ酸は細胞内にとどまるため特有の甘みやうまみが生じます。
家庭菜園で採れすぎてしまった野菜や、安売りで大量買いした野菜も、干し野菜にすれば美味しく長期間食べられます♪
今回私が干し野菜にしたのは、次の4種類です。
・大根
・蓮根
・きのこ(椎茸・しめじ・舞茸)
・プチトマト
日本のスーパーではいつでも手軽に買える野菜ばかりですよね。
しかし!!こちらアメリカでは、蓮根はアジア系スーパーマーケットでしか買えませんし、マッシュルーム以外のきのこは買うのをためらってしまうくらい値段が張ります。
大根は最近そこらへんのスーパーマーケットでも売られていますが、貧弱な物ばかりなので、やはりアジア系スーパーマーケットにわざわざ買いに行きます。
(プチトマトはドライトマトが食べたくなり、ついでに干してみました。)
これらのレアキャラ野菜を少しずつ食べられるように、食べやすい大きさに切って干していきます。
すぐに調理できるサイズに切って干すことで、早く乾燥するだけではなく、いざ調理する時の手間が省けます♪
干す上で気をつけなくてはいけないのが、湿度と気温です!零下の気温の時に干してしまうと、野菜自体が凍ってしまい食感が損なわれてしまいます。
写真のように雪が残っている状態で干す場合は、日がよく当たってポカポカ暖かい時間帯だけ外で干すようにしましょう。朝晩など冷え込む時間帯は、部屋の中に必ず移動することがポイントです。
干し野菜を作る時にもキャンプ用品は大活躍します♪
コロラドはとても乾燥している地域なので、朝晩は家の中、日中のみ外で干していると、水分の特に多いプチトマト以外は3日も経てば上の写真のようになります。
今回は、完全に水分を飛ばしたドライ状態ではなく、8割9割水分を飛ばした状態で留めておきました。
もちろん、パリパリになるまで乾燥させた方が長期間保存できますので、何度か試してお好みの干し具合を見つけましょう。
プチトマトは、カビが生えやすいので完全に水分がなくなるまで乾燥させたかったので、7日ほど干しました。
私は乾燥時間を短縮するために種は除きますが、種のある部分の方が味が濃いので、時間に余裕があれば種を残して輪切りにして干してみましょう♪
ドライトマトは、みじん切りにしたニンニクや鷹の爪と一緒にオリーブオイルにつけておきます。2〜3日もすれば、美味しいパスタオイルになります。
大根は、甘酢漬けにしてみました。
大根の甘酢漬けを作る時に便利なのがこちらです!!
私も教えてもらったのですが、名前の通りめちゃくちゃ便利な合わせ酢です!!!この酢と醤油を2:1で混ぜて、お好みで鷹の爪を入れてつけダレが完成しちゃいます。
すし酢としても美味しく使えます。
株式会社 トキワの公式サイトでは1本からでも購入できますので、ぜひお試しください♪
株式会社 トキワ べんりで酢
干し蓮根と干しきのこはジップロックに入れて冷蔵庫で保存します。
干しきのこは、スープに入れると生の状態よりもよく出汁が出て美味しく仕上がりますし、干し蓮根は、息子と主人が大好きな蓮根チップスにしたり、細かくしてハンバーグ等に入れて少しずつ楽しみます。
私は省いてしまっていますが、切った蓮根を水に浸してアクを抜いてから干すと、揚げた時に黒くなりにくいです。
気になる方は干す前にアク抜きをしましょう。
ごま油を少し混ぜたサラダ油で干した蓮根を色付くまで揚げます。揚げたら我が家はお気に入りのお塩と青のりをまぶします。息子と主人が「蓮根パリパリ」と呼んでいる我が家の蓮根チップスです。
蓮根チップスを作ると、せっかくストック用に作った干し蓮根がすぐになくなってしまうのですが…、でもすぐに揚がりますしパリッと仕上がるので、干す価値はあります!
おつまみにもおやつにも最高ですので、是非試してみてください♪
ちなみに、最近我が家が使っているお塩はこちらです。
以前いただいてから美味しくてリピートしてます。お塩に干し椎茸・昆布・干し帆立貝のエキスが入っています。素材にかけるだけでまろやかな味になります。
カルディや成城石井で購入可能なようですが、オンラインでも買えます♪
ろく助本舗 オンラインショップ
保存用に作ったはずの干しキノコと蓮根は、結局美味しくてばくばく食べてしまい、一週間も経たずに使い切ってしまいました…。
ということで再度、蓮根・しいたけ・舞茸・しめじ・お友達のお庭で採れた人参を干し始めました♪
干し野菜はなかなか奥が深く、私もまだまだ修行中です。ぜひ、あなたのおすすめ干し野菜があれば教えてください♪
とにかく、魅力いっぱいの干し野菜ブームは当分我が家では続きそうです。まずは、お料理で余った野菜などから干し野菜にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
次回のブログでは、お手製パンチェッタを仕込んだ様子を紹介していますので、そちらをお楽しみに♪
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